総タンパク質レベル
血液中のすべてのタンパク質の総量です。血液中には100種類以上のタンパク質が存在します。主成分はアルブミン(約7割)と免疫グロブリン(約2割)で、そのほとんどが肝臓で産生されます。腎臓病や低栄養状態で総タンパク質量が低下することがあります。この検査項目では血中の総タンパク質レベルについての遺伝的傾向を見ています。
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正常値と異常時に疑われる疾患
総タンパク(TP)の正常値は6.5~8.2 g/dLです。正常値から外れている場合には様々な疾患が疑われます。
- 正常値より高い場合に疑われる疾患
慢性感染症(ウイルス性肝炎、結核など)、膠原(こうげん)病、骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、本態性Mたんぱく血症、脱水など
- 正常値より低い場合に疑われる疾患
低栄養、吸収不良症候群、重傷肝機能障害(劇症肝炎など)、ネフローゼ症候群、たんぱく漏出性胃腸症、胸水・腹水、悪性腫瘍や慢性炎症などの消耗性疾患、妊娠、過剰な輸液など
アルブミンと免疫グロブリン
アルブミンの語源は卵白(albumen)だとされています。水に溶けやすい性質で総タンパクの約6割を占め、血液の濃さを調整する働きを持っています。アルブミンの量が低下すると、血管の外に水分がたまり、むくみの原因になります。一方で、免疫グロブリンは、抗体としての機能をもち、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類あります。コロナウィルス抗体検査では、IgGやIgMを確認します。
参考文献
- Am J Hum Genet. 2012 Oct 5;91(4):744-53.
- Nat Genet. 2021 Feb;53(2):185-194.
- Science 2018 Aug 24;361(6404):769-773.
- Nat Commun. 2018 Aug 15;9(1):3268.
- Nat Genet 2021 Oct;53(10):1415-1424.