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テロメア長

テロメアは染色体の両端にありDNAを保護する部位です。通常、生まれた時には約1万塩基の長さがありますが、細胞分裂を繰り返す度に短くなっていきます。テロメアがある程度の長さに到達すると細胞が分裂できなくなります。テロメアが短くなり細胞分裂が出来なくなると、再生能力が低下し老化につながると言われています。テロメア長は個体の寿命に関与していると考えられています。この検査項目では、テロメアの長さに関連する遺伝的な傾向を見ています。

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テロメアは染色体の両端にあり、遺伝情報を保護している保護キャップのような部分です。このテロメアは細胞分裂の度に短くなることから、老化と関連性があると考えられています。実際に、早老症(ウェルナー症候群)の患者の皮膚組織などではテロメアが短縮しているというデータがあったり、長寿者分析の研究でも長寿者はテロメアが長かったという報告もあったりします。しかし、近年では長いテロメアを持つ人は若々しい外見を維持できる一方で、がんにもなりやすいという論文も発表されています。テロメアが排除すべき異常な細胞すらも保護してしまうことでがんリスクを高める可能性が指摘されています。不老不死に関する話題では何かと注目を集めるテロメアですが、必ずしも良いことばかりではないのかもしれません。2015年にある一人の女性がテロメアを延長させる実験を自らの体で行い、世界は騒然となりました。アメリカのバイオ企業BioVivaのCEOであるこの女性はテロメアを伸ばす遺伝子を注射によって組み込み、結果としてテロメアが伸びたことが確認されました。その結果、このエリザベス・パリッシュさんという女性は世界で初めてテロメアを伸ばすことに成功した人間になりました。その実験では、どうやら20歳分のテロメアを伸ばすことに成功したとされています。しかし、このような実験的な臨床試験を問題視する声も多く、実用化のためには非臨床でのより多くの実験や検証が必要だとされています。

参考文献

  • Nat Genet. 2013 Apr;45(4):422-7, 427e1-2.
  • Hum Mol Genet. 2014 Aug 15;23(16):4420-32.