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ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群

ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群は、腎機能の異常で尿中にタンパク質が検出されるタンパク尿を特徴とし、成人と比較して子供に頻発します。プレドニゾロンというステロイド薬で治療しますが、このステロイド治療に耐性がある場合は、1日60mg/㎡の用量で4週間毎日プレドニゾロン治療を受けた後も完全な寛解がないこともあり、そういった症例は、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群と定義されます。

症状

過剰なタンパク尿症状を示し、血清アルブミンが3g/dl未満の低アルブミン血症や浮腫、血中コレステロール増加を特徴として現れます。特に腎機能障害による浮腫の特徴の1つは、顔、腹部、足だけでなく、まぶたの下(眼窩浮腫)にも起こることがあります。さらに、腎機能が悪化すると、体内の毒性物質の濃度が高くなり、吐き気、嘔吐、断続的なしゃっくりが引き起こされます。

原因

遺伝的異常または免疫系の機能不全によって引き起こされる可能性があります。約30%以上は糸球体に影響を与える単一の遺伝子突然変異によるものです。これらの遺伝的要因により、ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の患者は一般に免疫抑制療法に反応せず、疾患の進行が速く、疾患再発のリスクが高いとされています。したがって、治療方針の決定は根本的な病因に基づいておこないます。

診断

ネフローゼ症候群の臨床診断は尿検査によって確認されます。高度タンパク尿、朝一番の尿検体における尿タンパククレアチニン比、低アルブミン血症、高脂血症、浮腫などのさまざまな臨床的要因に基づいて診断します。さらにネフローゼ症候群の中でも初期治療で十分量のステロイド治療をおこなったにも関わらず効果がみられない場合にはステロイド抵抗性ネフローゼ症候群されます。

治療

ステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の患者は、ステロイドパルス治療や免疫抑制薬の追加投与など代替の薬物療法を必要とします。しかし、治療に反応せずネフローゼ状態が持続する場合には、慢性腎不全に発展する危険性が高いとされています。

予防

研究によると、遺伝的要因によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群の症例は、免疫抑制療法に対するより高い耐性を示します。したがって、遺伝子検査によって遺伝的突然変異を同定することで、これらの薬を避け、潜在的な副作用を防ぐことができます。普段の食事で塩分や必要以上の高タンパク質の食事を避け、果物や野菜の摂取量を増やすことも症状の予防に役立ちます。

参考文献

  • Nat Genet. 2011 May;43(5):459-63.