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選択的IgA欠損症

免疫グロブリンA(IgA)は抗体としての機能と構造をもつタンパク質の一種です。私たちの体にはIgA以外にも様々な抗体(IgGやIgMなど)が存在し、病原体やウイルスと戦っています。 選択的IgA欠損症は、IgGやIgMなどの他の種類の抗体タンパク質濃度が正常にもかかわらず、IgAのみが選択的に低下しているか欠乏している疾患です。 IgAは血中に存在し、主に呼吸器や消化管に見られ、唾液、涙、母乳にも見られます。

症状

選択的IgA欠損症はそれだけでは無症状です。しかし免疫力の低下により副鼻腔炎、下痢、肺炎などの感染症を併発することがあります。さらに、IgA欠乏症は自己免疫疾患を引き起こす可能性があり、関節リウマチ、狼瘡(ろうそう)、体腔疾患または炎症性腸疾患などを引き起こすこともあります。

原因

選択的IgA欠損症の原因はよく知られていませんが、ほとんど遺伝的な原因で、血縁関係にある家族内で同一の疾患が認められることが多い疾患です。また関節リウマチはてんかんの治療薬物によって引き起こされることもあります。

診断

選択的IgA欠損症を診断するには、他の免疫グロブリン欠乏症との判別のために全ての種類の血中免疫グロブリンの定量的測定が必要であり、血清免疫電気泳動法などを通じて診断します。この他の検査方法としては、免疫グロブリンの定量及びサブクラス検査、特異抗体産生検査、リンパ球機能検査などがあります。

治療

選択的IgA欠損症は原因が明らかになっていないため、特別な治療法はありません。しかし、病気や感染リスクを下げるための措置として、感染に対する抗生物質による治療などがあります。他の免疫グロブリン欠乏症とは異なり、免疫グロブリンの代替療法は行いません。

予防

正確な原因が明らかになっていませんが、家族歴を通じて遺伝する可能性が指摘されています。明確な予防法はありませんが、手洗いやうがいなどの基本的な感染対策によって、細菌や病気の感染を予防することができます。また予防接種も受けることも大切です。

参考文献

  • Nat Genet. 2010 Sep;42(9):777-80.