QT延長症候群は、約2000人に1人の割合で見られる遺伝性の不整脈で、心電図のQT時間が異常に長いことが特徴です。特に心臓に負担がかかる「水泳などの運動」や「激しい情動」がきっかけで致死的な不整脈を引き起こす危険があります。この疾患は現在15種類あることが知られており、そのうちLQT1、LQT2、LQT3の3つのタイプが全体の90%を占めます。 QT延長症候群の主な原因は、心筋細胞の再分極に関与するイオンチャネルやそれに関連するタンパク質をコードする遺伝子の変異です。この異常により、QT時間の延長や「トルサード・ド・ポアン」と呼ばれる特有の心室頻拍が発生し、失神、けいれん、心臓突然死などの深刻な症状を引き起こします。遺伝子変異は17種類が報告されており、特にLQT1、LQT2、LQT3の変異が主な原因となっています。 治療は、遺伝型と症状に応じて個別化されます。生活習慣の指導や薬物療法が行われ、これによりQT延長症候群の予後は大幅に改善されています。特に幼少期に学校で実施される心臓検診による早期診断が重要で、適切な管理により、発症リスクを大幅に低減することが可能です。