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ホジキンリンパ腫

リンパ組織の免疫細胞が悪性腫瘍に変わりながら増殖する疾患です。最初は、1つのリンパ節から始まり、徐々に広がり、リンパ節全体に影響を与える特徴があります。リンパ腫は特徴的な組織様相とフクロウの目に似た特異ながん細胞(Reed-Sternberg細胞)の様相を示します。発症年齢は主に若い年齢で発生し、長年にわたって腫瘍が徐々に成長します。

症状

患者の70%でリンパ節腫大が発生します。リンパ節は徐々に大きくなります。全身のリンパ節の中から局所的に始まり、リンパが循環する方向に周囲のリンパ節に進行するし局部が硬くなっていきますが、特に痛みを感じないことも多いとされています。胸の縦隔リンパ節が腫れると時折咳が出ることもあり、病気が進行すると原因不明の発熱や夜間発汗、体重減少が現れることがあります。

原因

感染症と戦うリンパ球と呼ばれる白血球がDNAに変化を引き起こすと、ホジキンリンパ腫が引き起こされます。危険因子と考えられているものとしては、免疫が抑制された患者、ウイルス感染(B型肝炎ウイルス、EBウイルス、Papillomaウイルス)、自己免疫疾患、特定の薬剤、環境汚染物質、放射線などがあります。また、家族の中にホジキン病を診断された人がいる場合、その兄弟の発症率は通常人より約7倍高く、他の直系家族の発症率は約3倍ほど高くなるという報告もあります。

診断

しこりの組織検査を行います。胸部では、胸部放射線と共にCT撮影検査を行い、肺の状態とリンパ節腫大の有無の確認を行います。腹腔内の調査では、腹部CT撮影スキャンを行い、肝臓や脾臓の腫脹(しゅちょう)や大動脈周辺のリンパ節を調べます。全身PET検査を実施し、CT撮影検査と併用することで、病気の経過を確認するのに役立ちます。また、骨髄生検を行い、骨髄浸潤の有無を確認する必要があります。

治療

病気の段階や発生部位、症状、患者の年齢などによって治療が異なります。代表的な治療法としては、抗がん剤を用いた化学療法です。また、治療効果を高めるために、抗がん剤を用いた化学療法と放射線療法の併用療法が用いられることもあります。しかし、8歳以下の小児の場合、放射線治療は骨の成長と正常な臓器発達に影響を及ぼすリスクがあるため、放射線治療を行う場合は、発症部位のみに限定して治療を行います。

予防

さまざまなウイルスにさらされると発症する可能性があるため、B型肝炎の予防接種を受け、がんに関連するウイルス・細菌に対しての感染のリスクを減らすことが大切です。また、放射線や化学物質、汚染された場所をできるだけ避けることが予防につながります。

参考文献

  • Nat Genet. 2010 Dec;42(12):1126-1130.
  • Nat Commun. 2014 Jun 12;5:3856.
  • Nat Commun. 2013;4:2549.
  • JAMA Netw Open. 2022 Aug 1;5(8):e2225647.