拡張型心筋症(DCM)は、左心室または両心室の収縮機能が低下し、心室が拡大する疾患です。健康な心臓がラグビーボールのような形状をしているのに対し、拡張型心筋症では心臓がサッカーボールのように丸く膨らみ、心筋が薄くなり収縮力が低下します。主な原因として、ウイルス感染、免疫異常、高血圧、遺伝子異常などが考えられていますが、原因が不明な場合も多くあります。拡張型心筋症の症状は、初期には目立たないことが多いですが、進行に伴い運動時の息切れや疲れやすさ、胸痛が現れ、心不全が進行すると全身が酸素不足や栄養不足に陥ります。診断には心電図検査、心エコー検査、MRI検査が用いられます。治療は主に薬物療法で行われますが、根本的な治療法は心臓移植のみとされています。拡張型心筋症は遺伝的要因も関連しており、家族性のものが20%程度あります。