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びまん性胃がん

非常に小さながん細胞が胃に広く浸潤している疾患で、発見されればステージ3~4の場合が多いとされています。他の臓器にがん細胞が広がっても神経に触れないため、特別な症状がない可能性があります。主に若い女性で多く発生し、日本人では「びまん性胃がん」が胃がん全体の約30%を占め、患者数と死者数がそれぞれ3位と多いです。

症状

特別な症状がないこともありますが、症状が出る場合は、胸やけや腹痛、理由のない体重減少、早期満腹感などの症状があります。その症状は薬を飲んでも1〜2週間以上続くことがあります。加えて、びまん性胃がんが発生すると、血管やリンパ節などの他の部位に転移が急速に現れ、予後が悪いとされています。

原因

家族歴や亜硝酸塩の多い加工食品の摂取、刺激の強い食べ物、肥満、飲酒、喫煙、ヘリコバクター感染などが主な原因として知られています。また、日本国立がん研究センターが実施した最近の研究から、アルコールを分解するのが苦手な特徴的な遺伝子変異を持っている人が飲酒すると、下垂性胃がんの発症リスクを高めることが分かりました。

診断

内視鏡検査による診断がありますが、小さながん細胞が胃壁に食い込んで成長しているため、内視鏡検査や組織検査で正常な粘膜と区別がしずらく、内視鏡をしても10~15%程度は見逃してしまうことがあります。最近の研究によって、ピロリ菌の抗体検査とペプシノゲン検査で、びまん性胃がんを早期発見できる可能性が示されました。

治療

転移が早いため、腫瘍のあるがん部位だけでなく、周囲のリンパ節を手術によって広く切除します。しかし、患者さんが若くかつ初期段階の場合は、内視鏡検査と組織検査でがんの位置を正確に確認してから、胃は最小限の範囲で切除し、周辺リンパ節は十分に切除するという対応が取られます。胃の機能を保てる範囲で最小限の胃切除を行うことで、手術後も正常な食事が可能で日常的にも早く復帰することができます。

予防

辛い物や揚げ物、塩辛い食べ物、燻製食品を減らし、ビタミンが豊富な新鮮な野菜や果物を十分に摂取します。また、ピロリ菌の感染に注意することや、禁煙をすることが予防に効果的と言われています。 40歳以上は2年周期で胃内視鏡検査が推奨されます。家族に病歴がある場合、上腹部の痛み、消化不良、体重減少、早期満腹感などの症状がある場合は、40歳未満でも内視鏡検査を受けてみることをお勧めします。

参考文献

  • Gut. 2017 Apr;66(4):581-587.
  • 2022年国立がん研究センター