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慢性閉塞性肺疾患

喫煙が主な原因で肺に異常な炎症反応が起こり、徐々に進行し呼吸が苦しくなる慢性の呼吸器疾患で、COPDとも呼ばれます。慢性的な炎症は気道の構造を変化させ、肺の弾力性を低下させ、気流制限を引き起こします。国際保健機関(WHO)の発表によると、2019年に世界でCOPDにより亡くなった人は約323万人で、死亡原因3位です。

症状

慢性閉塞性肺疾患はほとんど40代以降に発症し、重度の肺損傷が発生するまで症状が現れないことがあります。主な症状は慢性的な咳と痰であり、最初は間欠的に発生しますが、徐々に慢性的に変化します。さらに進行すると、運動中に呼吸困難が発生し、喘鳴(ぜいめい)を伴うことがあります。これにより気管支喘息と混同しやすく、高齢患者では鑑別が困難な場合もあります。

原因

慢性閉塞性肺疾患の主な発症原因は喫煙であり、間接喫煙も原因となります。他にも化学物質や大気汚染なども発症の原因とされていますが、約90%が喫煙によるものなので、別名「たばこ病」とも呼ばれています。喘息を既往にもつ患者では特に慢性閉塞性肺疾患が重症化しやすくなります。

診断

慢性閉塞性肺疾患は、咳、痰、呼吸困難などの自覚症状と肺機能検査や胸部CT画像などを総合して診断します。特に喫煙歴の長い患者では、この疾患を疑うことは容易です。他の疾患との鑑別のために、胸部X線検査、CT検査などを実施することがあります。

治療

慢性閉塞性肺疾患の罹患者の多くは、禁煙以外にほとんど治療を必要としない軽度の症状を示します。しかし、疾患が進行した状態であれば、症状に応じて吸入薬などの薬物療法や呼吸リハビリテーション、酸素治療法などを行います。

予防

禁煙が唯一の予防方法であり、また治療にも禁煙は不可欠です。紙巻きタバコから加熱式タバコなどへ変更しても予防効果は変わらないとされており、たばこそのものを止めることが重要です。

参考文献

  • Respir Res. 2014 Sep 21;15(1):113.
  • Lancet Respir Med. 2014 Mar;2(3):214-25.
  • PLoS Genet. 2009 Mar;5(3):e1000421.