chatGENE(チャットジーン)

乳がん

乳房は乳腺と脂肪細胞で構成されており、女性の場合、出産後に授乳機能を果たします。乳がんとは乳腺の組織にできるがんで、発生部位によって種類が分かれますが、がん細胞が乳管内にとどまっているものを「非浸潤がん」といい、乳管の外に出たものを「浸潤がん」といいます。乳がんと診断がなされる症例の80%以上は、浸潤がんといわれています。その中で、乳管を成す細胞起源のがんが基底膜に侵入した「浸潤性乳管がん」が全体の75~85%を占めます。

症状

患者の約70%で乳房腫脹(しゅちょう)があり、約50%で乳房への痛みが現れます。他には、乳がんが進行するにつれて、乳頭部からの乳汁異常分泌、皮膚の潰瘍、陥没、脇のしこりなどの症状が現れることがあり、まれに乳房の炎症症状を示すこともあります。

原因

乳房の上皮細胞が女性ホルモンであるエストロゲンにさらされる期間が長いほど危険です。そして、出産や母乳育児の経験がなく、初経が早いか、閉経が遅く、生理を長く経験してきた女性が発生するリスクが高いとされています。また、閉経後に肥満がある場合は女性ホルモンが多くなり、乳がんの発生リスクが大きくなります。また、乳がん患者の5~10%では遺伝素因を持っていることが知られています。

診断

医師は、全血球数などの血液検査と脇の下の乳房とリンパ節の両方をチェックして、しこりや異常があるかどうかを確認します。また、マンモグラフィ、MRI検査、CT撮影、PET、乳房超音波検査により、しこりの大きさや状態を診断します。また、乳房細胞生検を用いることで乳がんをより正確に診断することができます。

治療

乳がんの種類、病期、等級、大きさ、がん細胞がホルモンに敏感かどうかによって治療方法を決定します。ほとんどの女性は、乳房の一部または全部、リンパ節を切除する手術を受け、その後、化学療法、ホルモン療法、または放射線などの追加の治療を受けます。化学療法は、特定の状況下で手術前に使用することもあります。

予防

高脂肪食は乳がんの発生リスクを高め、アルコールは女性のエストロゲンとアンドロゲンホルモンの血中濃度を高めることで乳がんの発生に影響します。したがって、乳がんの危険度が高い方は低脂肪食と節酒が必要です。また、肥満の場合でも危険度が高くなるので、適正体重を維持できるように有酸素運動を習慣化することが大切です。

参考文献

  • PLoS Genet. 2010 Jun 24;6(6):e1001002.
  • PLoS Genet. 2012;8(2):e1002532.
  • PLoS One. 2013 Oct 15;8(10):e76463.
  • Breast Cancer Res. 2012 Mar 27;14(2):R56.
  • Nat Genet. 2009 Mar;41(3):324-8.