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基底細胞がん

表皮の最下層である基底層や毛包などを構成する細胞が悪性化した腫瘍で、主に中年以降に生じやすく、日本人に多く発症するとされています。皮下や骨組織で局所的に浸潤することが多く、転移することはまれですが、転移が起こると、平均寿命は10ヶ月ほどで予後が悪いとされています。

症状

初期には凸状の黒や茶褐色の病変が現れ、それが数年にわたって徐々に大きくなり、腫脹(しゅちょう)や潰瘍、かさぶた、出血が起こり、その周辺部は複数の黒い丘疹に囲まれます。一般的に痛みやかゆみなどの症状はなく、患者の70%程度ではまぶたの上下、鼻、上唇周辺で集中的に発生します。

原因

最も大きな原因は紫外線です。X線や他の放射性物質に多く曝露される職業の人の場合、発症率が高いとされています。他にも、皮膚のやけどの変性や、慢性潰瘍、鉛・ヒ素なども危険因子とされています。そのほか、慢性炎症性疾患、慢性機械刺激、光線角化症、紅斑性狼瘡、三期梅毒などが原因となることもあります。

診断

まずは、視診・触診を行い腫瘍の状況を確認します。その後、ダーモスコピーを用いた検査で基底細胞がんに特徴的な所見の有無を確認します。ダーモスコピーでも診断が確定できない場合には生検を行い皮膚病変の一部を切り取り顕微鏡で確認します。また、腫瘍の浸潤や広がりを調べるためにCT検査やMRI検査を行うこともあります。

治療

手術的治療としては外科的切除術があり、非手術的治療としては放射線治療や局所的な抗がん剤を用いた化学療法などがあります。小さな病変は、手術などで除去できますが、病変の特性など、いくつかの要因によっては治療結果が変わることがあります。

予防

太陽の紫外線が強い午前10時~午後4時の屋外活動時には注意が必要です。予防のためには、長袖シャツ、ロングパンツ、ツバの広い帽子を着用し、UVAとUVBが遮断されるSPF30以上の日焼け止めを使用することが望ましいとされています。そして、数週間以上皮膚の変化が持続し、疑わしい症状がある場合は、診察を受けることを推奨します。

参考文献

  • Hum Mol Genet. 2019 Sep 15;28(18):3148-3160.
  • Nat Commun. 2016 Aug 19;7:12510.