空腹感がなくても食べたいと感じる欲求を「食欲」と言います。逆に、食欲のない状態というのは、空腹感があっても食べ物を欲しない状態のことを指します。この検査項目では食欲(空腹でない時の食事や過食など)の感じやすさについての遺伝的傾向を見ています。
食欲には遺伝的傾向だけでなく、個人の精神状態や食に対する考え方も関係しています。暴飲暴食など感情の赴くままに食べることを「エモーショナルイーティング」と言います。特にファーストフードやスナック、スイーツ、インスタント食品といった脂質や糖質が多く含まれる高カロリーな食べ物を食べたくなる傾向が指摘されており、男性より女性の方がエモーショナルイーティングをしていることが分かっています。エモーショナルイーティングの最大の原因は過剰なストレスです。人は仕事や対人関係、将来などに対して不安を感じると、脳が副腎皮質を刺激し、コルチゾール(ストレスホルモン)を分泌します。通常、ストレスが落ち着くとコルチゾールは正常値に戻りますが、ストレスが慢性化すると食欲に関わるホルモンのバランスが崩れて、食欲を増進させてしまいます。食べることで一時的な多幸感を得られますが、後々、食べたことに対する後悔や罪悪感を感じてしまい、エモーショナルイーティングの悪循環に陥ってしまいます。悪循環に陥らないためには、空腹を感じたら少し時間を置き、気持ちを落ち着かせることが大事です。体が必要なエネルギーを摂取したいという「本物の食欲」かどうかを考える時間を設けることがエモーショナルイーティング回避のためのポイントです。