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アルコール性肝硬変

肝臓はタンパク質合成、各種代謝作用、解毒作用や免疫機能に関する役割を担っています。したがって、肝機能が低下すると、多くの健康障害が発生します。アルコール性肝硬変は、アルコールによる肝障害が長期間持続するにつれて、肝臓の表面において硬くて凹凸のある肝線維化が進行し、肝臓の形状が変化し、徐々に肝機能低下を招く状態を指します。

症状

肝障害は、状態に応じてさまざまな症状を示します。初期症状としては全身衰弱、慢性疲労、食欲不振、消化不良、腹部不快感などがあります。また、肝障害が悪化し肝硬変に進行すると黄疸や、下肢の浮腫、お腹に水が溜まる腹水の症状が現れることがあります。さらには、合併症として食道静脈瘤が発生し、静脈瘤が破裂すると重度の出血を示すことがあります。また肝硬変から肝細胞がんに発展することもあります。

原因

アルコール性肝障害は、過度の飲酒によって引き起こされることが知られています。遺伝的な特徴や性別などの個人差により“過度の飲酒量”の基準は、個々人ごとに異なります。しかし、一般的には1日にアルコール60g以上の飲酒を長期間続けると、アルコール性肝障害が発生する可能性が高いとされています。女性では男性と比較して同じ量のアルコールを摂取量だとしても、より重度の肝疾患が発生することが知られています。

診断

症状がまったくなくても、定期的な検診を受け、肝酵素(AST数値、ALT数値、r-GTP数値など)検査や超音波検査を受けることをお勧めします。アルコール性肝疾患では、AST値がALT値よりも増加することが特徴です。また、臨床検査、超音波検査、肝組織検査などにより、肝硬変を診断することができます。

治療

アルコール性肝障害の患者が飲酒を継続すると、肝臓は絶えず攻撃され続けます。したがって、最も効果的な治療方法は完全な禁酒です。肝硬変がかなり進行している場合は、肝移植が検討されることもあります。肝細胞がんや食道静脈瘤が併発している場合は症状に応じた治療を追加します。

予防

お酒を飲まないのが一番の予防策とされています。お酒を飲む場合でも、予防のためには少量で留めることが大切です。また少量であっても毎日の飲酒は肝障害を進行させてしまうため、禁酒日を設けることをお勧めいたします。栄養摂取が不足した状態では、飲酒による肝障害のリスクが増加するため、普段からバランスのとれた食事を通じて十分な栄養を摂取するようにしましょう。

参考文献

  • Nat Genet. 2015 Dec;47(12):1443-8.